レンズ式投影機


光学式投影機には、ピンホール式投影機とレンズ式投影機があります。
レンズ式投影機は、恒星球内に恒星原板と呼ばれるものを初めて設置する必要があります。
恒星原板とは、恒星の等級や座標などに応じて予め小穴が開けられた金属箔のことです。
基本的には、天体を32分割し、32枚の恒星原板を用意します。
そうして、その恒星原板に恒星球内の電球によって光を通し、ますますその透過した光を集光レンズによって集約、強化してスクリーンに投影するという仕組みになっています。
何度かレンズや板を透過させるため光の経路が複雑になり、そういった意味ではピンホール式より敷居が高い方法と言えます。
その分、投影陥る星空は非常に美しく、本ものにかなり近い星空を再現できます。
一際精度の高いプラネタリウムといえるかもしれません。
ただ、その一方で、レンズをやけに使用しなくてはならないことからピンホール式よりもコストが掛かり、自作は難しいといわれています。
従って、基本的には施設用のプラネタリウムとなっており、その精度の高さから、現在何より多くのプラネタリウム施設で採用されている投影機となっています。
そのため、自分たちでプラネタリウムを設ける場合にはほとんど馴染みのないものとなりますが、プラネタリウムに足を運んだ場合には、この方式が採用されている可能性が最も高いのです。
プラネタリウムには、やっぱり明るさや美しさが求められます。
そういった意味では、グングンシャープに、より鮮明に映し出されるレンズ式投影機は、特に需要に見合った投影機といえるでしょう。

デジタル式投影機

光学式の投影機とは根本的に構造が異なるプラネタリウムとして、デジタル式の投影機が挙げられます。
デジタル式投影機には、恒星球というものが存在しません。
かわりに、ビデオプロジェクターが使用されます。
通常は複数のビデオプロジェクターを使用し、室内のスクリーン、すなわちドームの前面に映像を投影する方式となっています。
小さい規模のプラネタリウムの場合は、一台のプロジェクターを使用して星空を表すケースもありますが、その場合は魚眼レンズを使用し、平らになるところを立体的にします。
ただ、魚眼レンズを使用した場合は輝度や解像度が通常以下に罹ることもあり、近年それでは決して採用されていません。
デジタル式投影機のメリットは、コンピューターグラフィックを使用することで、プラネタリウムの映像をある程度自由に組み替えられる点にあります。
融通が利くという点で言えば、一番でしょう。
表現を一層豊かに出来るので、演出面ではかなり好都合です。
ただ、プロジェクターでは恒星の輝きや宇宙の色など、リアルさは光学式に比べさんざっぱら劣ります。
よくも酷くも、作りものという印象が拭えないようです。
また、自作するという選択肢も、プロジェクターの価格から考えると本当に難しいと言えます。
とはいえ、素人目にそこまでリアルさの欠如がはっきりとわかるほどの違いはなく、あまりアラが多い方式というわけではありません。
そのため、アメリカなど、デジタル式が普及している国も少なからずあるようです。

ハイブリッド式投影機


近年増加傾向にある投影機の方式として、ハイブリッド式投影機の存在は無視できません。
プラネタリウムはずっと進化し続けていますが、光学式とデジタル式を組み合わせたこのハイブリッド式は、ひとつの到達点と言えるかもしれません。
基本的には、光学式、デジタル式の双方のメリットを保ち併せている方法で、光学式のリアルさとデジタル式の臨場感を兼ね備えた投影機となっています。
非常にシャープで鮮明、更に雄大な天体を楽しむことが出来る方式といえるでしょう。
ただ、必ず全てがメリットばかり、というわけではありません。
ハイブリッド式は、投影機が複数必要という前提があります。
そのためやけにコスト面で割高になってしまい、どうしても採用し辛いという現状があります。
それに与え、投影機を複数使用する弊害として、操作の複雑さ、給与なども罹り、二度とコストは増大します。
結果として、施設を選ぶ方式ということになっているのです。
とはいえ、プラネタリウムを特に美しくする方法であり、同時にある程度の演出が柔軟に望めるという使い勝手の良さから、需要は非常に激しく、プラネタリウムを新規に作ったり、改築したりする場合にこの方式に変更するケースも少なくありません。
クオリティという点で突き詰めるならば、この方式は非常に有効だからです。
ただ、コスト面の問題は改善が難しく、今後の課題についてにもいかないので、恒久的テーマを有する方法であることも事実です。
ある意味、ハイリスクハイリターンともいえる投影機であり、プラネタリウムであるといえます。