秘境不知峡の紅葉


岐阜県中津川市にある不知峡は、かつては知る人ぞ知る秘境と言われていましたが、近年は観光バスの止まり先として定着し、ハイシーズンには渋滞が目立つほどの人気ぶりです。
そこで、遊歩道を整備したり植樹をするなどの環境整備を進めると一気に、よりの人に周知してもらう取り組みも続けています。
付知峡には付知川河畔を中心に、キャンプ場がたくさんあります。
キャンプをしながら春は桜、夏は川遊びや魚釣りなど楽しむことができます。
また、裏木曽の山々が冬化粧をはじめるころ、付知峡は紅葉の真っ盛りを迎えます。
渓谷に沿って、モミジ・カエデなどを橋から見下ろす紅葉観賞ができます。
橋の上から探る紅葉はまるっきり絵画のように美しく、水面に映える紅葉と渓流を楽しむことができます。
車を止めてのほほんと徒歩でめぐることによって、エメラルドグリーンの清流と紅葉のコントラストがいい渓谷美・付知峡の美しさを堪能することができます。
不動滝散策入り口付近では、真っ赤なカエデとドウダンツツジ、黄色いナラなどを確かめることができます。
本谷橋では、眼下に鮮やかなグラデーションがひろがり、丁度大自然が描き出した絵画のようです。
 
11月初旬に見ころを迎える紅葉の鮮やかな色彩は、大層息を飲み込むほどの美しさです。
なお付知峡は、「森林浴の森日本100選」、「岐阜県名水50選」、「飛騨・美濃紅葉33選」に選ばれてあり、岐阜県を代表する美しい風景として、今後益々注目をかき集めることでしょう。

乗鞍岳・御嶽山を望む野麦峠


野麦峠(のむぎとうげ)は、岐阜県高山市と長野県松本市の県境にあり、その昔は飛騨国と信濃国を結ぶ鎌倉街道・江戸街道と呼ばれる街道の峠でした。
また江戸時代には、この道で信州に「飛騨ぶり」などが運ばれたことから「ぶり街道」とも呼ばれていました。
乗鞍岳と鎌ヶ峰の間にあり、標高1,672mの野麦峠は長野県道・岐阜県道39号奈川野麦高根線が通っています。
峠の辻には、お助け小屋が復元され、売店・食堂・宿泊施設として利用できます。
明治の初めから大正にかけて、当時の主力輸出産業であった生糸工業で発展していた諏訪地方の岡谷へ、飛騨の青少年・20代の女性が女工としてはたらくためにこの峠を越えていきました。
この史実は1968年に発表された山本茂実(やまもと・しげみ)のノンフィクション「あゝ野麦峠」で全国的に有名になりました。
峠にある広場中央には、この野麦峠で息を引き取った工女政井みねが、兄に背負われた石像があります。
熊笹は数十年に一度花を咲かせ、稲穂という実をつけますが、これを飛騨では「野麦」と呼び、峠付近に熊笹が多く茂っていたことから峠の名前になりました。
かねてから飛騨・信州の往来で歴史を刻んだ野麦峠は、北に乗鞍岳、南に御嶽山が望まれ、紅葉の時期になると山々は赤く色づきます。
岐阜県側は県立自然公園として旧街道によるハイキングコースが整備されてあり、往時の原風景があるこの旧野麦街道のウォーキングは、紅葉をバックに乗鞍岳、御岳を間近に待ち望む絶景の自然景観を楽しむことができます。

下呂温泉の紅葉


飛騨川の流域に湧く下呂温泉は、儒学者林羅山により有馬温泉、草津温泉と並ぶ「日本三名泉」のひとつと称された天下の名泉です。
その昔、薬師如来が傷ついた一羽の白鷺に姿を変え、源泉のありかを村人に話したという白鷺伝説が伝えられています。
この白鷺伝説の薬師如来が祀られた寺が温泉寺で、毎年秋には、紅葉ライトアップが行われ、皆でにぎわいます。
173段の階段を登り切り、見上げれば瓦葺の境内や渡り廊下と重なって、枝を張ったモミジが美しい姿を見せます。
温泉寺の秋の紅葉ライトアップの期間中は、15人まで混ぜる「もみじ足湯」が登場し、ライトアップされて夜空に鮮やかに浮上がる紅葉を眺めながらの足湯を楽しむことができます。
例年ですと、紅葉の色づき始めは10月下旬~11月上旬ごろで、見ころの時期は11月中旬~11月下旬です。
また、温泉街の東、弘法山のなだらかな丘陵地には下呂温泉合掌村があり、世界遺産となった飛騨白川郷の合掌家屋を10棟ほど移築した合掌家屋集落があります。
村内は「合掌の里」と「歳時記の森」の2つのゾーンで構成されてあり、それぞれに飛騨の生活文化や日本の四季を感じることができます。
合掌村の紅葉は11月初旬に色づきはじめ、赤や黄色に色づいたかえでなどを見ることができます。
電車でお越しの方は、JR下呂駅から温泉時まで徒歩約15分、下呂温泉合掌村まで徒歩約20分です。
車でお越しの方は、中央道中津川ICから国道257号・41号経由約1時間、東海環状道美濃加茂ICから国道41号経由約1時間20分です。